「哀しみの南京」舞鶴公演

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↑信じられないくらいに地に墜ちた日本の名誉、恐らく史上最大の市民大虐殺、超重いテーマの演劇、どれくらいが見て下さるか、主催者も読めなかった。しかしお陰様で入場者は百名を越えたそう。御礼を申し上げます。

　〈

　中国で私は見た。一日本人将校が日本刀をかかげ、仁王立ちして笑っている。その足元に中国人の青年達の「生首」が整然と置いてある一！！。
　この日本軍の、この刹那と退廃のこの極み！！…この極みだ！！…この極みの中に、私達家族の戦後があった。
　そして私は、ここから生まれ、この刹那と退廃の中で育った。この刹那と退廃から逃れたかった。そして私は、両親を見捨てた…それが私の闇……。　

〉　
こんなエピローグからはじまる。

　〈

　日本人はいくらお金があっても幸せにはなれない。中国、アジアの人々の怨念が消えない限り‥…
…父よ、私の努力が足りずに、あの世で裁かれるのなら…貴方と一緒に…裁かれたい。いや、もう一度、生まれ変わりがあるのなら…いく重にもかけて…この罪と罰を、魂にきざみこみ、懐悔の「生」を生きてゆけたらと思う…　

〉　

日本人がこう自覚できるまでこの演劇はある。しかしこの頽廃が自分自身へ跳ね返ってきてもまだその頽廃に気付かないかも、

この演劇のプロローグでも紹介されていたが、ミニー・ヴォートリンの日記、１２月１６日の一節

　〈

　きょうは無事の勤勉な農民や苦力がいったい何人銃殺されたことだろう。わたしたちは四〇歳以上の女性すべてに、娘や嫁だけをここに残し、帰宅して夫や息子といっしょにいるようしきりに促した。今夜はわたしたちには、約四〇〇〇人の婦女子にたいする責任がある。こうした緊張にあとどのくらい耐えることができるのだろうか。それは、ことばでは言いあらわしがたい恐怖だ。
軍事的観点からすれば、南京攻略は日本軍にとっては勝利とみなせるかもしれないが、道徳律に照らして評価すれば、それは日本の敗北であり、国家の不名誉である。このことは、将来中国との協力および友好関係を長く阻害するだけでなく、現在南京に住んでいる人びとの尊敬を永久に失うことになるであろう。いま南京で起こっていることを、日本の良識ある人びとに知ってもらえさえしたらよいのだが。
神さま、今夜は南京での日本兵による野獣のような残忍行為を制止してくださいますよう。きょう、何の罪もない息子を銃殺されて悲しみにうちひしがれている母親や父親の心を癒してくださいますよう。そして、苦しい長い一夜が明けるまで年若い女性たちを守護してくださいますよう。もはや戦争のない日の到来を早めてくださいますよう。あなたの御国が来ますように、地上に御国がなりますように。　

〉　

ヴォートリンは南京城内の国際安全区にあったミッション系の金陵女子文理学院のアメリカ人教職員。
そのほかこの劇中の引用などは、当サイトの「福知山２０連隊と南京事件」を参照して下さい。たぶん同じ資料を使っているため、みつかると思います。

　　　　　　　　　　　　　　　

多くの市民の皆様にぜひ見ていただきたいもの。
というわけで多くのそうそうたる(？)メンバーが集まり相談する。(２月１５日)。

　　　　　　　　　　　　　　　

↓報道はすでにたくさんありますが、この『地獄のDECEMBER-哀しみの南京－』についての初めての新聞記事とか…

　『朝日新聞』(060822)

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　＊戦争未完の裁き⑩＊兵の日記を掘り起こす＊南京虐殺｢目つぶるまい」＊　

〉　

　〈

　
　1946年7月25日、東京裁判の法廷は重く沈んだ。
　南京を占領した日本軍の残虐行為を、現地にいた米国人医師が証言したのだった。
　翌日には3人の中国人が出延した。「真の叙述惨酷を極む。嗚呼聖戦」。被告の一人、元外相の重光葵は日記に書いた。
　南京虐殺は戦時中、国内では伏せられていた。国民は東京裁判で事件を知る。
　南京攻略を指揮した陸軍大将松井石根は絞首刑になった。
　今年7月1日。東京で「証言を聞く会」があった。南京在住の女性、夏淑琴（77）が約160人を前に、家族7人を日本兵に殺された体験を語った。
　戦後、南京事件は日本軍による残虐行為の象徴になった。それに反発して「中国のプロパガンダ」「戦闘行為の一環だった」などと虐殺を否定する人々もいる。
　夏は、事件を風化させまいと語り部を引き受けてきた。日本のある出版物で「にせの証人」のように書かれたとして、裁判のために来日したのを機に、彼女を支える人たちが集いを開いた。
　その参加者の中に、福島県から来た小野賢二（57）がいた。
　88年に市民団体が主催したツアーで南京を訪ねた。「なぜこんなことが起きたのだろう？」。事件には福島県の連隊もかかわっていた。「格好良く言えば、歴史に目をつぶるまいと思った」
　小野は会社勤めの合間をぬって元兵士を訪ね歩き、聞き取りをはじめた。やがて、彼らの陣中日記の史料価値に気づく。後知恵や記憶違いの紛れ込む余地がないからだ。だが、それだけに生々しく、提供を渋られた。
　はじめは「もう捨てた」と言っていて、何度も通ううちに見せてくれた元兵士がいた。南京占領から3日後の37年12月16日には、こんな記述があった。
　「二三日前捕虜セシ支那兵ノ一部五千名ヲ揚子江ノ沿岸ニ連レ出シ機関銃ヲ以テ射殺ス、其ノ后銃剣ニテ思う存分ニ突刺ス……」
　約200人に会ううち、20冊を掘り起こした。96年、日記を収めた「南京大虐殺を記録した皇軍兵士たち」（大月書店）を出版する。
　小野の調査は研究者たちから高く評価された。都留文科大学教授の笠原十九司（62）も「貴重な1次史料」と言う。
　笠原は東京教育大（現筑波大）で歴史学者家永三郎の教えを受けた。80年代、教科書検定をめぐる恩師の裁判を支援するために、南京事件の研究を始めた。事件の記述への検定意見も、裁判の争点の一つになっていた。
　資料集めに米国まで足をのばした。大学から文献を借り出しては、10セント硬貨を山と抱え、夜な夜な近所のスーパーでコピーした。歌人でもある笠原が、そのころに詠んだ歌がある。
　南京大虐殺を教科書に記すに闘
いを経ねばならぬこの国を思うも

　笠原は93年、米でミニー・ボートリンという女性の日記を目にする。南京が占領されたとき、現地のミッションスクールの教務主任だった。民衆を保護するために設けられた国際安全区で、献身的に女性や子どもを助けた。
　ボートリンは事件のトラウマからか、精神を病み、米国に帰った後の41年、自ら命を絶った。笠原はその日記を妻と共同で翻訳、99年に「南京事件の日々」（大月書店）を出した。
　本は、東京の演出家渡辺義治(58)、女優横井量子（60）夫妻の目にとまる。2人は、中国残留婦人を描いた戯曲「再会」を上演してきた。米や中国も含め、舞台は93年から250回を超す。「終わっていない戦争」にこだわり、南京事件をテーマにした舞台を考えていた。
　この夏、夫妻は、ボートリンの悲劇を盛り込んだ朗読劇「地獄のディセンバー（12月）・哀しみの南京」を書き上げた。
　「彼女は日記に、何とも悲しいこの出来事を日本の女性たちに知ってほしいと書いています。その願いをくんだ舞台に仕上げたい」
　南京事件から70年になる来年、公演を始めるつもりだ。（福島申二）　

〉　

　推薦の言葉
たくさんありますが、最新のものから

　〈

　わたしにおける「衷(うち)なる南京事件」
丹波望

　わたしは、「アジア・太平洋戦争」下に前期少年時代を過ごしました。終戦時は国民学校６年生、幼いながら徹底した「軍国少年」でした。学校では「武士道の精神」をたたき込まれ、「アジアはひとつ、すべて友邦である。」、戦争については「これは日本を盟主とする「大東亜共栄圏」建設を「大義」とする「聖戦」である。」と教え込まれ、そのためには何時でも生命を捧げる覚悟を持っていました。
　終戦になってなお「あの戦争は正義の戦いであった」と信じ、心の中で「敗戦」を受けとめかねていたわたしでしたが、中学３年時、当時進行していた「東京裁判」を通じ、「南京事件」（中国では「南京大虐殺」と呼んでいます）の存在と実態とを知り、それまでの「信念」はもろくも崩壊、人生観が１８０度転換することになります。
　「無抵抗の老人幼児を含む非戦闘民を無慮何万となく殺したこと」は武士道の精神に沿っているとは断じて言えず、また日本国内ではなく他国、それも「友邦」においてこれを行ったことは、とても自衛のためまして正義のための戦いとは言えない。
「日本はこの時点においてすでに道義的に敗退していたのだ」と痛感しました。
　人間としての「正しいあり方」を求めて煩悶・苦悩する中で、わたしは次のような認識また決意に達しました。
１）南京を始めとして中国各地でおこなった虐殺的行為については、弁解の余地がない。自分には「加害者としての責任」がある。
２）この非行・蛮行については「こころからのお詫び」は当然のこととして、「償い」が必要である。許されることなら自分は、生涯医師として中国において償いに生きよう。

　高校卒業後、医学部受験に失敗。開かれた途は、この年日本初の国際大学として関学した学校でした。ここで、中国系留学生として香港から入学したディビット・リン（林）君に出会うことになります。彼とは学生寮で同室、学びと生活を共にします。
　ある日、彼は次のように話しました。
１）ぼくは親族（おそらく祖父か祖母）を南京で殺された。このことは決して忘れることができないし、生涯忘れないだろう。しかし、赦すことはできる。また、人は赦さなければ生きてゆけない。ぼくはクリスチャンだけれど、そう考え留学先として日本を選択、第１回留学生としてやって来た。
２）もしあの戦争がもっと長引いていたら、ぼく達が出会う場所は、このような平和な学舎ではなく、お互いに陣地を構築し、その中にあってペンではなく銃を持って対峙する戦場であったはずだ。
わたしはこれに対し、一言も応えることができませんでした。彼の語ることは真理であり、何よりも抵抗しがたい重さを持っていました。
　この時以来、なおいっそう「日中の真の友好（この時点では国交回復）」、そして何よりも「非戦・平和」「恒久的世界平和」を希求し、そのことを自分の生涯の課題としようと心に誓いました。
　このことあって１０年後、わたしは郷土能代に帰り、広く教育活動に従事、また近年は、看護・介護のはたらきにおいて「人の生命を護る、それも単に生物学的生命ではなく、人間としてのいのちすなわち人権を護る」専門職の養成に従事しています。わたしにおいて「いのちを大切にすること・護ることと、真の平和を希求こととは同一のこと」。また「戦争となれば、そこにはもはや被害者・加害者の別はなく、すべてが被害者、ただ大きな破壊あるのみ。二度とあのような戦争をあらしめてはならない。」と考えます。

　お二人と小生の関係ですが、演じる渡辺さんご夫婦とは、この春に知り合いました。彼らはそれぞれ立派なアーティストです。しかし彼らはその公演を、いわゆる「商業演劇」として行ってはいません。自分の存在をかけた「生の告白・証し」としてこれを取り上げております。
彼らの話を聞いた小生は、その誠実なあり方に心打たれ、彼らと連帯し「自分のこと」としてこの公演に取り組むことを決意しました。

　多くの皆さまにぜひ観ていただきたく、推奨のことばを申しあげます。
２０１０年１２月
丹波望

　

〉　

　〈

　先生はキリスト教、教師であり秋田９条の会の代表委員であり、能代文化学院理事長　(※能代では３７０人の方々にみて頂きました。）さんでもあります。－－横井さんの書き込み

　舞鶴とは縁の深いなじみの劇団。今のイマジン２１はお二人だけといってよいようなものですが、元は統一劇場の一員で、↓山田洋次監督の松竹映画『同胞(ふるさと)』で知られていますが、もう何十年のずいぶんと昔の話になってしまいます、当時の舞鶴にあてはめれば、倍賞千恵子さんが横井量子さん、寺尾聰氏が舞鶴市連青団長の安久幸男氏ということになる。
それ以来ということとなり、もう何回くらいになるか、シカと記憶もないくらいいろいろ公演されている。
当時の青年たちも今ではみなオジイチャン・オバアチャンとなってしまった、かも知れない。
「舞鶴は私の第二のふるさと」と半分本気で語る劇団の久々の来鶴、ぜひ成功をさせたいもの。

こうしたテーマの映画なり演劇なりに出演したりすると、この国ではその後は仕事が来なくなるそうである。そうした何名かの例をあげておられるが、それを心配してこの演劇は二人だけなのである。偉そうに思っているかも知れないが、日本はそうしたテードの国である、南京事件などは世界的にはよく知られた事であるし、隣国では子供でも知っていることである、こんなことでは恥ずかしくて世界の街角などは馬鹿面さげてあるけない。

　『地獄のDECEMBER-哀しみの南京－』はすでに日本全国、海外公演など７９ヶ所、１７０００人ばかりが見たという。
その感想文の一部↓

１０代
〇まばたきを忘れる程の熱演でした。印象に残ったシーンは…すべて。(W)
〇祖父や祖母に、今まで聞きづらく、話したことのなかった戦争の話をしてみたいと思いました。(W)
〇感情がすごく伝わってきてとても感動しました。最後のシーンが一番泣きそうで印象にのこりました。(W)
〇お二人で演じているとは思えませんでした。人物の切り替わりがまるで別人のようでした。大変感動した。(W)
〇これらのできごとは今の現代人のほとんどは知らない。そのうち知っている人がいなくなってしまうと危惧している。この史実を広めることが懺悔の第一歩だと思う。ありがとうございました。(W)
〇これからは他の国の人と仲良くして、同じようなことが再びおきないようにしなければいけないと改めて思った。(W)
〇こうやって見ると、何もしていない人に対して殺すことは大変許されない行為だったなと思いました。(M)
〇日本は戦争の被害者であると同時に、けっして許されない行為をはたらいたことを改めて思い知りました。南京大虐殺は絶対に忘れさってはならないことだと思います。(M)
〇当時の日本は、とてもいけないことをしたと思います。かみなりのシーンがすごかったです。(M)
〇大変感動した。亡者の魂を表現している場面がとても印象に残りました。(W)
〇日本は昔の戦争の罪をかくしたがり、日本の学校では歴史としてしか教えませんでしたが、この劇を見て、学校が教えてないのは、歴史ではなく、罪だと思いました。(M)
〇歴史とかに詳しくなかったけど、とても、ためになってよかった。がんばって下さい。(？)
〇また見たい。(W)

２０代
〇自分の知らない歴史もまだまだあると思った。日本軍の行った行為はとても許せるものではないと思った。戦争中だけでなく、その後に生きる人にも大きな影響を与えるということがわかりました。(M)
〇戦争が加・被害者どちらにもどんな重い苦しみを与え続けているとわかりました。解決の時間が残り少ないことも実感しました。大変感動した。(M)
〇衝撃の連続でした。すべてのシーンで日本軍が中国で何をしたのか、ということがよくわかった。教科書でしか習わない南京事件も上べだけで、もっと真実を学校の教育で教えるべきだ。今後の自分自身の平和活動に活かしていきたい。(M)
〇とても感動した。ヴォートリンの叫び、亡くなった霊(中国、南京の)の叫び声が印象にのこった。日本に来てから４年目になる中国人です。こんな真摯で感動的な舞台劇ははじめて見ました。去年立命館大学の先生たちと南京に行かせていただき、そこで渡辺さんと劇のことを知ることになりました。今日、身を持って見て、感動しました。私は日本に来るまえ、南京で住んでいました。劇を見ながら南京の日々を思い出して涙ぽろぽろでした。劇に入っている真実・愛・痛みもっと多くの日本人、中国人に見せて感じてほしいです。(W)

３０代
〇今まで平和学習といっては、広島、長崎や、沖縄の事を学んできましたが、被害だけでなくて自分達が犯した加害の事実について、何故今まで勉強する機会がなかったのか？と思い知らされました。今日の話を家族にもしたいと思います。(M)
〇被害者の証言のシーン－印象に残った－被害者の方の気持ちや心がつまっていて、同時にあふれている感じがしました。(W)
〇印象に残ったシーン→後半の「御用商人、御用成金は兵士よりも罪が重い」。(M)

４０代
〇戦後世代の責任を改めて考えさせられました。(M)
〇とても素晴らしい演劇に感動しました。(W。外国の方？)
〇昔の出来事に対して、自分が第三者的立場にいたように思いました、いつも。自分にも関係ない事ではないと、知らないことが罪になる、そんなことを思った・。(M)
〇南京のこと、知らなかったことが多い。日本人は私達、戦後生まれも、真正面から、向き合うべきだと思う。(M)
〇印象に残ったシーン→男性の告白のシーン、最後のシーン。今まで南京大虐殺という言葉は知っていても、内容に触れる機会がなかった。戦争でかかわった父をもつ家族として苦しみをかかえ、このような形で伝えることで、新たな生きる意味を見いだされた渡辺さんの生き方を示していただいて、本当によい時を与えていただいたと思います。(W)
〇来週から上海に留学しますが、その前にこの劇と出会えて大変良かったと思います。(M)
〇最後の一幕はとても感動的、そして心の美しさが十分に表現されました。(M)
〇前の席のご婦人たちが、終了後、高校生からの花束贈呈を見て、「若い人達に私たちが伝えなくては」と言っていました。終了後、主演の横井さんが小学生の娘を見て、うれしそうに握手を求めてくれたことに上記の意志を同様に感じました。
〇とてもすばらしく、深くて、感動しました。お二人様に心より敬意を表します。最高ですね、いまのテレビや映画より勝る演技力です。(W)
〇虐殺のある・ないを語る人がいますが、そんなこと程、つまらないことだと感じた。戦争をしっかり認識し、伝えていくことが必要であると感じた。ありがとうございました。(M)

５０代
〇「地獄こそ我が住み家」戦争も〝南京〝も起こって欲しくはなかったけれど、でも史実を分かろうとし〝誰かのせいにしないこと〝が大事なんだなあと、この言葉は私に教えてくれたような気がしました。(W)
〇大虐殺等のシーンを演劇として演じるだけかと思っていたら、そうではなく、あくまで戦後生まれの自分の立場をどこまでも深くほりさげることで作品を作りあげていたのがよかった。(M)
〇戦争の加害者、肉親のつみの告白というふれたくないテーマをみごとに演じておられ、感動しました。(W)
〇お二人両親のつぐないをこのように万人に向かって訴えておられる大変勇気のあるすばらしい行動だと思いました。今、生きている日本人として真実と向き合いつぐなわなければいけないのではと思いました。(W)
〇南京大虐殺の歴史的真実を克明に再現していたことに感動しました。(M)
〇私達の罪まで背負っていただいているかのように感じます。(W)
〇父は戦争で中国へ行きました。戦後引き揚げてくる時、中国人に物を投げられたと聞いています。子どもは２０代で、現在中国の会社と(交流)を、仕事で関わっています。中国へ行くことも何度があり、中国の人達と話すことも多くあります。昨年、会話の中で「丸太」という言葉を使われたそうです。〝「丸太、何本」とかだったりしてね〝みたいな軽口で何のことかわからなかったと言い、その場をすごしたあとで「７３１部隊の丸太」とわかったといいます。私に、知ってた？と聞かれ、知っていると答えましたが、現在の日本の若者達も知っていなければいけないことと思いました。

６０代
〇とにかく強烈でした。重いテーマですが、心に深く刻みこまれました。はじめて知ったことがあります。戦後駅や車中でアコーティオンをひいていた傷痍軍人たちが軍人恩給をもらえない朝鮮の人たちだということ、実はいままで知りませんでした。とても恥ずかしい思いです。(父が彼らは恩給をもらっているのだからお金をやることないのだと言っていたことを覚えています)(M)
〇私も４６年生まれですが、父母と戦争責任について、むき合わず、さけてきた自分に気がつき、反省しきりです。(M)
〇南京の出来事を余りに知らされていないことに驚きと悲しみを感じた。(W)
〇普通に、幸せな日常を営んでいた中国の方たちが本当に不理屈に、地獄の苦しみを味わわされこと、また、そのことに何のかかわりもないと思って平和に生きていたこの私も、どこかで何がしかの関わりをもち、罪にまみれているに違いないと気付かされました。その重さをよく考えてみたいと思います。ありがとうございました。(W)
〇関東軍の将校のむすこのお話し(特に前半)は生々しく一人の人間の苦痛がうかがえました。(M)(外国人の方)
〇とても感動した。印象にのこったのは妻の告白。戦後生まれの私には初めて知った出来事で、日本人が犯した罪を改めて認める勇気の必要性を感じた。(W)
〇知らないですまされない日本の加害の責任を知らされました。真実に目を向けたなら何をすべきかわかります。そのことを考えていきたいです。(W)
〇見応えある舞台でした。(M)
〇私共の親の世代の罪、重く受けとめなけばならない時代となってきていますね。(M)

７０代
〇それぞれの父母、家族のことと南京…印象にのこった。地獄こそわが住家。(M)
〇南京大虐殺を日本人の問題として掘り下げ(お二人の家族の罪として描き)ひいては、私たちに問いかけていること、自らのこととして考えさせられました。もっともっと、多くの人々に広めて下さることをお願い致します。子供や孫達にも伝えていきたい。(W)
〇余りにも重い、何にも知らなかった事に罪深く思います。(W)
〇日本が侵略し、苦しめた中国、朝鮮、アジアの人々のオンネンが現在の日本が直面している諸問題に反映されているように思います。(M)
〇南京大虐殺。もっと日本人は加害者としての反省を！！(M)
〇とかく日本人は戦争に関しては被害者意識が強く感じていましたが、加害者の部分も同時に考えねばならないのではないかと感じている者の一人です。(W)
〇藤沢市は甲府連隊に所属した。現代９０才前後の男性に体験者がいます。これは真実だったようです。事実の確認ができた。(W)
〇最初と最後の暗やみの世界。地獄こそわが住み家。人間の犯した罪と罰。中国、南京には謝罪と献植には何回も行ったが、本当の心からの謝罪は出来ていないことを今回申し訳なく思った。
〇私の叔父も精神を病んで中支より帰還後、5才の私のくびをしめつけたことがあった。死ぬかと思い怖ろしかったことを思い出す。南京の残虐行為だけでなく皇軍、日本人の戦争責任の自覚を促したい。書ききれない。(M)
〇とても感動した。すべてすばらしい、地獄こそわが住み家。最高です。自分のことを改めて考えさせられた。加害も反省も詫びもしなかった国家に生きる者として。国民の一人として。幸せに生きてはならない。幸せになろうとしてはいけない。それは日本の侵略のもとで地獄に落とされた人々の苦しみを思えばこそだ。自分もその苦しみを共にしなければならないのだ。そうだ。その苦しみなのだ。苦しみなのだ。地獄に生きる覚悟を迫る。
〇お二人の黙示録と「南京」をつなげた構成に感動。印象にのこったシーン、炎の中で赤児を捧げる「地獄。天皇の言葉(天皇に戦争責任あり)、「地獄こそ住み家」は日本人の心になれと思う。(M)

８０代以上
〇たいへん感動。新しく生み出す力は大変なものです。(W)
〇
熱演にでした。すばらしかった。困難な問題なのに感心しました。(M)

　お二人のメッセージ

　〈

　『地獄のＤＥＣＥＭＢＥＲ-哀しみの南京』
－上演にあたって－

告白と俄悔

この作品は、「南京大虐殺」をテーマとしています。二〇〇一年、私と妻は、初めて、「南京」に行きました。長江の虐殺現場に立ち、殺された中国の方々を思い、手を合わせていた時、突然、目の中が真っ赤になりました。それは血の色でした。そして、今まで経験したことのない、頭痛に襲われました。そして、地の底から、わき上ってくるような声を聞いたのです。唸るような、呻き声でした。
　その声を聞いて、私は思いました。長江で殺された方々は、死に切れないまま、その魂が、彷徨い、流離っている。
　その時、私は心に決めました。南京大虐殺と向き合うことを。
　私は、一九四七年（昭和二二年）生まれで、直接の戦争体験は有りません。
　しかし、我が家は戦後もずっと、終らせられない、侵略戦争の戦場を生き、加害の罪に、苛まれる生活の日々を送ってきていたと思うのです。
　父は、一九三四年（昭和九年）、自ら志願をして、侵略国家「満州国」の軍人になり、各地を転戦しながら、〝反満抗日〟の中国人を捕え、殺していました。そして、その罪は戦後、Ｃ級戦犯として、Ｇ・Ｈ・Ｑに裁かれました。
　そして、敗戦時には、一早く、日本に逃げ帰っています。
　その父は、私が小さい頃から、夜中、突然、うなされ、呻き声を上げて飛び起きるのです。
　父のその姿を見る度に、私の心は凍りつき、身体が固まり、言いしれぬ、怖れと脅えの気持で、不安になるのです。
　父と母の仲は、冷え切り、父が、突然、怒鳴って、母を激しく殴るのです。母は、よく、夜、父が寝ると、私を前にしくしく泣きながら、「お父ちゃまと別れたい」と嘆いていました。
　そして、やがて母は、父の暴力を受ける度に、「自分は動物だ．、動物になる」と言いだし、躁うつ病になり、私が三七歳の時、（父が亡くなったあと、一年後）一人きりで住んでいた私の実家で、首をつって自殺しました。
　私の心にいつしか、「私たち家族は、何か大きな罪を犯している。そして、その罪のために、決して幸せになれない。いや幸せにはなってはならない、大きな罪がある。いつか必ずその罪の報いを受ける時がくる。」という思いにつきまとわれるようになりました。
　一九九一年、父と母がなくなってから、初めて、私と妻は、中国東北部「旧満州」に行きました。
　長春で、見た一枚の写真。その写真が私たちのその後の人生を決めました。
　日本人将校が、軍刀を持って笑っている、その足元に、中国人青年の〝生首″〝さらし首″が・・・。その方々の殺された時の無念、怒きどおり、悲しみ、怖れ、苦痛、その表情が、私の首を飛びついてしめようとばかりに追って来た。
　父の犯した罪の残酷さ、非情さが、重なった。
　そして、私の心に、ストーンと、落ちた。
　私たち家族の戦後の生活の日々は、この中国の殺された方々の、苦痛、怨み、憤怒に、哀しみに覆われた日々だったのだと。その人々が、私の生活の日々に、現われては消えて、私たちの心をつかんで、離さなかったのだ。
　「南京大虐殺」は、日本人、一人ひとりが犯した、中国、アジアへの侵略と人間性の蹂躙の頂点に立ち、日本鬼子のすざましい形相がそこにある。
　私は、全生涯をかけて、わが罪と向き合い、生きてゆくことこそが、私の生の意味だと思うようになりました。
　この作品は、そんな、私と妻の告白と懺悔なのです。「罪人の私」「その罪をどう償うのか」

－地獄こそ我がすみ家－
渡辺義治

　

〉　

　〈

　許されていた「生」とは・・・？！

　一九九九年、私は一冊の本を読みました。「ミニー・ヴォートリンの日記」（岡田良之助・伊原陽子＝訳・笠原十九司＝解説）という本です。
　「南京大虐殺」の最中、命を投げ出して、日本兵のレイプ、殺人から、中国人の婦女子を守る為に闘い、その為に心の病を患い、ガス自殺を遂げたアメリカ人宣教師、ミニー・ヴオートリンさんが残した日記の本でした。
　この時から「南京大虐殺」という日本のタブーの一つである、このテーマが頭にこびりつき、いつの日か舞台化したいと思い競けた・・・が、この膨大なスケールの・・・目をそむける様な事実ばかりの虐殺など表現方法も思いつかない・・・。
　すでに「虐殺はなかった！・・・」などと騒ぎたて、世界の笑いものになっている事すら、わかっているのか、いないのか・・・恥ずかしげもなく有名書店で山積みになって売っている・・・。
　それを考えると、踏み出す勇気も、なく、ただ心を痛めるだけであった。
　そして、二〇〇五年、敗戦六〇周年を迎えた・・・。夫と共に初めて中国東北部へ行ってから、私達は「再会」という中国残留婦人をテーマにし、日本の戦争の加害の罪を告白していた舞台を一三年、かけて幕を閉じることにした。一九九五年「敗戦五〇周年」の年に中国東北部（旧、疑、満州）での中国公演の際、すでに中国の地で永住すると決意された一人の中国残留婦人の方が「日本中の人に、このことを知らせて下さい」と言われ、必死に全県下をまわり、その約束がとりあえず、はたせた思いからであった。
　けれど、又、二年後には「南京大虐殺」の七〇周年を迎える・・・！。
　この日本の中で、どう考えても、演劇でも、映画でも・・・加害者の側から、このテーマを表現する人はいないだろう・・・と、思われた。力があるとか、ないとか、言っても始まらない・・・誰かが、その年には世界へ発信しなくては・・・と、あせり始めた。
　「再会」の最終公演（敗戦六〇周年）を東京で終え、すぐに準備に入った。そして初稿が出来上ったのが、二〇〇六年の三月であった。その頃、母が亡くなった。亡くなって「初七日」がすぎた日・・・。
「第一塙が、やっと出来た」と、安堵し、読みこんでいた本のページをめくって、いつも見ていた、「虐殺現場」の写真を、その日も見ていた‥・そして、その説明書きの小さな文字の中に、なんと、父が戦時中、商いをしていた連隊の名を発見した！。
　その日から、私にとって「南京大虐殺」というタブーは、吹き飛んでしまった。
　父は、この事を知っていたのだろうか・・・？。そして、とうとう、父の声・・・あの、なつかしい父の声・・・！。
「量子、お父ちゃんやで・・・」「お父ちゃん！」、喜びで一杯になった・・・「けど、お父ちゃんは亡くなっているのに・・・」「量子、お母ちゃんが・・・」と、言ったまま、父の声が跡切れた・・・。すると、老いた母が、病院のベットで・・・純望的な、虚ろな目で・・・私を見た、「お母ちゃん！どうしたの？！、何があったの？！」と・・・私は、あるったけの思いで母を抱きしめた・・・すると、母は満足した様にスーと、私の手の中から、魂が上にぬけでいなくなった・・・。
　これは、やけに現実感が残った、実は・・・夢でした。
　それは、まるで、父と母が、このテーマの作品化をする為に「量子、わかったかい？。犯された身になって、狂いそうなくらいの身になって考えなさい・・・量子、この事を肝に命じなさい」・・・と、母の魂が、天に、あの世に、浄土へ、ゆく前に最後、母が観音菩薩となって、そんな姿に変わりはて、夢に出てきてくれたのでは・・・。夢とはいえ・・・その時の私の衝撃・・・！。あの母の惨い残像は私の心から消えて、なくなることがない・・・。
　母の愛のすごさ、力の強さが・・・どれだけ私の支えと、なってくれていたか・・・と、思う。そして、又、父が「量子、お母ちゃんが・・・」という言葉にこめられた・・・父の受けたショックと哀しみ・・・それは、父は、幸せに亡くなった後、父は、やはり父の商売の加害の罪を・・・あの世で学んでくれていたのだ・・・と、私は思う・・・。
「そう、思いたい」。
　そんな父と母から生まれた私は、戦後、日本の加害の罪、父の罪を見ることなく生きてこれた・・・ことで、許されていた「生」であった・・・と、初めて気がついた。
　横井量子　

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日本人は私も含めての話だけれども、一般に、自分がしでかしたものなのに、その戦争を忘れようとする傾向があるし、思い出してもカッコいいところだけ、自分との関係でいえば被害面ばかり、加害の面は隠してしまおうとする。
かなり身勝手な者ばかりといえば、聞こえがいいかも、地球上もっとも質の悪い大集団の一つなのかも知れない、そんな都合良い話がいつまでも続いたりはするわけがないのだが－－

と、そんな反省も込めて、『地獄のDECEMBER-哀しみの南京－』の公演準備と進んでいます。
とうか多数の皆様のご来演をお待ちしております。

　　　　　　　　　　　　　　　

　 ↓これは私の息子の最新の作文。気の向かない作文などは大いに手を抜いている様子の豚児(小６)だが、こんなジャンルは多少の興味をもつ性格なのだろうか。
私はまったく何も教えてはいないのだが…、というか私は自分の子に教えるほどのものを何も身につけてはいないのだ…

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　平和について
日本は、「もう戦争を二度としない。」と、ちかった国です。だから、前おこなった悲惨な戦争以来、もう戦争はしていません。だから、日本には、白神山地のような自然がいっぱいで動物もたくさんいるようなところがいっぱいあります。
　でも、他の国では、まだ、戦争をしているところがあります。日本のようにもう戦争はしないとちかった国もあります。日本と平和条約を結んだ国もたくさんあります。前見たテレビで、子供が戦争に出て戦っているというのがありました。人を銃で撃っている子供が、人が死ぬのが悲しいという感じを忘れて、平気で人を殺してしまうというものでした。その子供は、家に帰ってくると疲れているのですぐに寝てしまうそうです。銃の横でその手は寝ているそうです。それが日常になってしまうというのは、とても怖いですね。誰も戦争をやりたいという人はいないと思います。
　国語で習った原爆ドームの話では、日本の広島に落とされた原爆というものがどういうものなのかが分かりました。一瞬で広島の人たちを殺したという原爆の恐ろしさを、原爆がどんなものか知らない人たちにも伝える役目を持っているのが原爆ドームだと知りました。
　戦争は、小さなけんかがとても大きくなったものだと思う。ケンカならけがですむけど、戦争はけがどころではすまない。人が大勢しぬものだがら、絶対にしてはいけないものだと思いました。　

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　私どもの戦後世代には、狭い意味の戦争責任はない。私たちはまだこの世に存在しなかったからである。生まれる前の責任を問われてもどうにも仕方がない。しかしその後の責任は発生する、戦後責任とも言われるものであるが、長い年月にわたって直前の発生した戦争責任をほったらかしにしてきた責任である。そんなことだから隣国に誠の友人達をもてなかった責任である。低国状態をそののままにほったらかしてきたのである。地球の裏側のアメリカだけを勝手にアテにしているようでは誠の安全保障はないわけで、孤立していては仮に我が国が戦争をしても、とても持久戦では勝てないだろう。子孫の安全保障をできないというたいへんな未来責任も我らの世代は負ってしまったのである。
こうしたことは不断はあまり意識はしないが、しかし頭の片隅に置いている世代なのだと思われる。同世代の話をきくと何かそんなように感じるのである。渡辺さん夫婦は私とはまったくの同世代である。

　「ボクらの世代が全部死んでしまうと、ようやく戦争が終わったと言えるようになるのかも知れませんね。今、ボクらが生きている限りはまだ戦後とは呼べないのでないですか。戦争を引きずってますよ、ボクらは。」
この人とは別に何もつきあいもない別の社会に生きる人間同士なのだが、ふと話してみると意外にも考えが似ていて、同じ世代というのは同じような考えを抱く時代の子なのだと、思わざるを得ない。
こんな考えが当たっているかどうかはご判断いただくより仕方がないのだが、いいたいのは、我々の世代は戦争世代だと若干の意識も持っているという点である。オジの何人かは戦争で失っている世代であり、戦争はごく近い経験でもあった。オヤジがもし弾に当たっていれば、我らは存在しなかったという世代である。今生きているのはタマタマおやじがタマに当たらなかったから、であった。

戦争のキズやヤミが我らの世代まで確実に及び、その戦後処理は終わってはいない。そんな簡単に終われるはずもない戦争を自分の体で負う世代である。
こんな世代はわれらで最後にする責任がある、わららこそ日本史上最後の「戦後世代」となろう。そうならねばならない。次の大戦争を熱核の絶滅終末戦争と予想するなら、次の戦後世代はないのだ。

南京戦は郷土部隊も参戦していた戦争であった。わたしの年代だと父、もう少し若い人だと祖父の時代のものである。何も遠い遠い過去のことではない、当事者がまだ生きているから、言うなれば同時代の出来事と考えてもいいようなごく近い過去の歴史である。
　南京に登場してくる日本兵は我々のごく身近な人々である。日本国内の戦争しか知らない者にとっては、信じられないような話が先方からは伝えられる。信じられない人は現場に赴き、聞き取り調査されるといいだろう。日本にいてブツブツと言っていても何もわからない。
　どうしてこうした非人間的な犯罪を犯したのだと西ドイツなどでは、祖父が孫から責められるという話を聞いたことがあるが、我国では今の所は何もそのような話は聞かない。別にその祖父だけが悪者なではないだろう。その前の世代にも遠因はあろう。
　聞かないが、子や孫はうすうすは何か恐ろしいことがあった気配を知っている。うすうす父や祖父の犯行は知っているが、子や孫は知らぬフリをしている、地獄を何度もくぐり抜けてきた父や祖父を責める資格などは、自分は何も持ち合わせていそうにもないと感じている、もし自分がその当時生きていたなら、たぶん同じ行動を取ったと考えている、たぶんその当時生きていたならば、同じ現場で同じ犯行を起こさないという自信はもてそうにもないと感じている。だから私も共犯者、同じ戦犯、同じ加害者だと思っている。こんな事で言い出せないのかも知れない。それは人いろいろだろうから一概にはいえそうにもない。私たちより年下はあの戦争が正義の戦争であったとは考えてはいないと思う。
私たちはあいまいで決して戦争と正面から向き合うことはしなかった。まして戦争責任とまじめに向き合わない、何もどこかの首相だけではない。というのか、責任があるということすら明確には意識できないでいる。
父や祖父だけではない、私たちも将来、我が子や孫から責められることがないよう、今の歴史を作って行かねばならない責務を負っている。

福知山２０連隊と南京事件
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東史郎氏の「北支戡定戦日誌」

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